地底人とりゅう

「地底人とりゅう」は、日々の読書本を記録していくために開設した個人ブログです。書店では入手困難な古書の紹介もぽつぽつと投稿しております。

恋愛

『荒城に白百合ありて』(角川):須賀しのぶ

『荒城に白百合ありて』は、「幕末版ロミオとジュリエット」と謳われている。 恋愛の障害とは、惹かれ合うふたりの周囲に存在するものだと思っていた。 自身の葛藤などよりもずっと深い、果実の中心に存在する黒い種子のようなもの、そんなものが障害となり…

『medium(メディウム) 霊媒探偵城塚翡翠』(講談社) :相沢沙呼

お久しぶりです、ながれです。 「このミステリーがすごい!」2020年版国内篇 第一位、 「本格ミステリ・ベスト10」2020年版国内ランキング 第一位、 「2019年ベストブック」(Apple Books)2019ベストミステリーの 三冠を見事獲得し、各メディアで今大注目さ…

『袋小路の男(講談社文庫)』 :絲山秋子

めちゃくちゃ面白い本を読んだあとに、これまたとんでもなく面白い本にすぐ手を伸ばすのは贅沢だ。 軽井沢で買ったりんごジャムをトーストの上に塗りたくり、その上からスライスしたほくほくの焼きりんごを重ねて食べるようなものである。 毎日の贅沢に疲れ…

『ジェイン・エア(岩波文庫)』:シャーロット・ブロンテ

シャーロット・ブロンテの「ジェイン・エア」は、世界文学で最も有名な作品のひとつとして、何度も舞台化や映画化されてきた。 「ジェーン・エア」とも呼ばれる映画のひとつを私は見たことがあるが、当時は印象にも残らなかったのが事実だ。 だから原作小説…